こんにちは、管理栄養士のこむらんです。
突然ですが!!みなさんは、「栄養の日」って聞いたことがありますか?
「栄養の日」は現代の多様化する食や栄養の情報に対して、エビデンス(科学的根拠)に基づいた正しい情報の発信を目的として日本栄養士会が2017年よりすすめてきた活動です。
8月4日「栄養の日」には、私たちは自分自身の食生活や栄養状態を振り返り、改善のための一歩を踏み出す機会となります。
インターネットの普及により、SNSではダイエットや健康・栄養についての情報があふれています。
実際、わたしも料理動画やちょっと便利な小ネタなどおもしろくてためになるので、ついつい見てしまうんですが、中には「あれ??何かこの内容変なんじゃない?」「これは・・・危険じゃないかな?(食中毒の危険等)」というものも含まれています。
情報があふれているからこそ、わたしたちはその中の正しい情報を「選ぶ」必要があります。
ちなみに、この「栄養の日」ですが、管理栄養士のわたしも栄養士会に入会していないとあまり聞かない話なので一般認知率は低いんじゃないかと・・・
そんなわけで、今回は「栄養の日」についてお話します。
毎年8月4日は「栄養の日」
なぜ8月4日なのか?
7月31日栄養改善法公布、8月1日公益社団法人設立日、8月2日健康増進法公布など、栄養、日本栄養士会に関連する記念日が多数あるこの時期に、一般生活者に親しみをもっていただくことを目的とし、8(エイト)と4(よん)で、「えいよう」の日としています。
「栄養の日・栄養週間」とは | 栄養の日・栄養週間 | 公益社団法人 日本栄養士会 (dietitian.or.jp)
ゴロ合わせですね!覚えやすいので、ぜひ覚えて家族や友人とご飯を食べるときにでも、
「8月4日」何の日か知ってる??
と質問してみてください。そこから、栄養や食事・健康について話すきっかけになればGOODです。
また、8月1日~7日は「栄養週間」として様々な啓発活動が行われます。
今年(2023年)のテーマは「間食」のすすめ
「間食」というと、「食べると太る」「体に悪い」というイメージをもつ人が多いかもしれません。
しかし、間食は上手にとることで、多様化した現代人の食の課題を解決できるカギになります。
間食のすすめでは、「間食」の取り方五箇条を提言しています。
1.おやつと位置づけが違うことを理解する
「間食」は、文字通り食事と食事の間に食べるもののことをいいます。おやつ(お菓子)と同じようにとらえる人もいるかもしれませんが、少し意味合いが違います。
一度にたくさん食べることができない幼児は、朝食と昼食の間(10時頃)、昼食と夕食の間(15時頃)に捕食をあげますよね。
捕食も間食の一部です。
捕食には、チョコレートやあめなどの甘いお菓子より、おにぎりやサンドイッチなどの消化によくエネルギーになるものがおすすめです。
高齢の方の場合も、食事量が落ちて1回の食事で十分な栄養が摂れない方は、昼食~夕食の間食で栄養を補うのがおすすめです。
不足しがちなたんぱく質やビタミン&ミネラルを補えるものがおすすめです。
なるほど、それなら栄養が足りていない人に間食は有効だけど、太っている人にはやっぱり関係ない話なのかな?と思った人もいるかもしれません。
実は在宅ワークでコロナ太りしてしまった人にも、うまく調整できれば有効な手段です。
週に1回は、好きなものをたくさん食べたい!!
そんな日は、朝・夕の2食にして、夕食を早めにとるのがおすすめです。
起きている間に消化吸収もされるため、翌日の胃もたれも軽減されます。
1日3食にこだわらず、1日トータルのバランスで調整しましょう。
2.自分にとっての1日に必要なエネルギー・栄養素の量を把握する
おやつと間食はイコールではないということはお話しましたが、間食を正しく選ぶためには、自分にとっての1日に必要なエネルギー・栄養素の量を把握する必要があります。
3.食べる総量は変えない
1日に必要なエネルギーを100%として、間食(おやつ)として+20%とエネルギーを摂ってしまうと、20%のエネルギーオーバーで太る原因となってしまいます。
間食を有効的に活用するためには、間食を含めたエネルギーが100%に収まるように、1日に食べる総量は変えないのがポイントです。
4.ライフスタイルに合わせて取り入れる
ライフスタイルによって食事を摂る時間や量が変わってくるため、そんな食生活を補ってくれるように「間食」を活用するのがおすすめです。学生、受験生、社会人、早出の人、夜勤の人、昼間忙しくて食事ができない人、、、取り入れかたは千差万別です。
部活で激しい運動をしてエネルギーを大量消費する成長期のこどもは、1日3食の食事ではエネルギーが足りないかもしれません。
そんなときは、捕食としての間食をプラスしてエネルギーを補いましょう。
夜勤で仕事が遅くなって帰宅は深夜・・・そんな人は、昼食~夕食の間に栄養補助食品や栄養機能食品を間食として摂ることをお勧めします。
食事と食事の間隔が6時間以上空くと、脳がエネルギー不足で働きが悪くなるため、エネルギー補給をすることにより仕事の効率もアップします。
深夜にとる夕食(夜食?)は、軽めの食事にしましょう。
5.栄養士・管理栄養士に相談する
1日に必要なエネルギー・栄養素の量は、年齢や性別の他、運動量やライフスタイルによって変化します。
「コレを食べれば健康になる」「▲▲▲kcal摂っているからOK」という単純な答えはなく、同じ人であっても運動量や健康状態によって変わるので、個人で把握するのはとても難しいと思います。
そこで、頼りになるのがわたしたち栄養士・管理栄養士です。
リンク:https://www.dietitian.or.jp/carestation/about/
過去のテーマ一覧
栄養の日・栄養週間 2017|たのしく食べる、カラダよろこぶ (nutas.jp)
栄養の日・栄養週間 2018|たのしく食べる、カラダよろこぶ – ニュータス (nutas.jp)
栄養の日・栄養週間 2019|たのしく食べる、カラダよろこぶ – ニュータス (nutas.jp)
栄養の日・栄養週間 2020|たのしく食べる、カラダよろこぶ (nutas.jp)
栄養の日・栄養週間 2021|たのしく食べる、カラダよろこぶ (nutas.jp)
栄養の日・栄養週間 2022|たのしく食べる、カラダよろこぶ (nutas.jp)
栄養の日には、自分自身の食生活を振り返り、改善点を見つける良い機会です。
また、栄養の大切さを家族や友人と共有し、みんなで健康的な食習慣を築いていくことも大切です。
過去のサイトをみていただいてもわかりますが、堅苦しい内容ではなく、今の生活の中で誰でも取り入れやすい内容で紹介してあります。
「栄養Wonder2023」の実施
栄養の日には、「栄養Wonder2023」と呼ばれる栄養についての啓発活動やイベントも行われます。
地域のイベントやセミナーに参加することで、より深く栄養について学ぶことができるでしょう。
SNSで参加する「栄養Wonder・オンライン2023」も発信されます。
「栄養ワンダー」とは?
「栄養ワンダー」は、「栄養の日・栄養週間」の期間中、全国の管理栄養士・栄養士業務のなかで開催される栄養のイベントの総称です。
施設の利用者や地域住民に対して、栄養に対する興味喚起を促すとともに、管理栄養士・栄養士の職能の認知と理解を広げることを目的に取り組みます。
特別なイベントを開催することだけではなく、「栄養士・管理栄養士の普段の栄養の指導、活動の場で、栄養ワンダーの各資材を使うこと」が「栄養ワンダー」になります。
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